三浦半島で作られている大根といえば、三浦大根ですよね。
中ぶくれした立派な大根は、水分が多く、煮込み料理に最適なんですよ。
根強い人気がある三浦大根ですが、最近では生産者が減ってきて、市場にあまり出回らなくなってきているのです。
そこで、なぜ三浦大根が少なくなっているのか、青首大根との違い、おいしい食べ方についてご紹介します。
三浦大根の生産が少ない理由
三浦半島で大根の生産は盛んですが、三浦大根の生産は1%以下になっています。
その理由は台風によって畑が被害を受けたことや、収穫が重労働な理由があります。
台風による被害
三浦大根は、お尻が膨らんでいる形の「高円坊大根」と細長い形の「練馬大根」を掛けあわせて、大正時代に誕生した大根です。
関東を中心に人気がありましたが、昭和54年の台風によって、三浦大根の畑は破壊的な被害を受けました。
そのときに農家さんたちは、急きょ青首大根をまいて育て、無事に出荷することができました。
三浦大根は時間をかけて育てなければなりませんが、青首大根は早く育つため、これを機に青首大根の栽培に切り替える農家さんが増えていきました。
収穫が重労働
三浦大根は大きくて重く、青首大根と比べると違いは一目瞭然。
下にいくにつれて太くなるので、簡単には抜けず、収穫はとても重労働なんです。
そのため、小ぶりな青首大根のほうが生産しやすいですし、消費者のニーズも小ぶりなほうが多いです。
また、同じ畑で収穫できる量は、三浦大根は青首大根の3分の1程度。
労働力が楽で、収穫量が多い青首大根のほうに移行する農家さんが多くなりました。
三浦大根の特徴や青首大根との違いは?
三浦大根の特徴をみていきましょう。
・太くて長くて重い
・下にかけて太くなる「中ぶくれ」の形
・真っ白な色をしている
・水分が多く、日持ちしない
・煮崩れしにくい
大きいものだと長さ60~70cm、重さは7~8kgもあるのだそう。
青首大根と比べると大きさの違いは一目瞭然!
重くて片手で持つのも一苦労なほど。
色も青首大根は上部が緑色ですが、三浦大根は上から下まで真っ白。
味は、甘みがある青首大根に比べると、三浦大根は少し辛みや苦みがありますが、味に深みがあるのが特徴です。
青首大根はスーパーなどで手軽に購入できますが、三浦大根は購入できる時期が限られるため、その時期を待ちわびている人もいるんですよ。
三浦大根の販売時期は?
三浦大根は水分が多く、日持ちしないため、広く流通はしません。
市場に出るのは12月24~26日の3日間ですが、
三浦市や近隣地域の直売所や契約栽培農家では、12月から3月上旬まで販売されています。
冬の時期の期間限定で、販売エリアも限定された貴重な大根ですね。
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三浦大根の食べ方は?
三浦大根は煮崩れしにくいので煮込み料理に向いています。
・おでん
・ぶり大根
・まぐろ大根
・ふろふき大根
中までしっかりと味が染みた大根はおいしいですよね。
また、みずみずしくて味が濃いので、生食としてもよく食べられています。
・なます
・大根おろし
・サラダ
・浅漬け
煮てよし、生でもよし!大きい三浦大根ですから、いろいろな料理に使って、余すことなく使い切りたいですね。
まとめ
三浦大根が少なくなっているのは、青首大根と比べると収穫量が少なく、収穫する労働力が重労働であることなどがあげられます。
生産量が少なくなってきてはいますが、毎年三浦大根を楽しみにしている人がいて、根強い人気があります。
期間限定、エリア限定の三浦大根、ぜひ食べてみたいですね。