春が近づいてくると、いちごがたくさんお店に並び始めますね。
いちごは果物だと思いきや、実は果物ではなく野菜に分類されるのです。
そこで今回は、いちごがどうして野菜に分類されるのか、新鮮ないちごの選び方やおいしい食べ方についてご紹介します。
いちごは何科?野菜か果物どっち?
いちごは、「バラ科」の多年草です。
バラ科の果物には、りんごや梨、枇杷、桃、プラム、サクランボ、アンズなどがあります。
いちごもバラ科に属していますが、果物ではなく野菜なんですよ。
なぜいちごは果物ではなく、野菜なのでしょうか?
農林水産省によると野菜と果物のはっきりとした定義ははないものの、生産分野では次の条件を満たすものが野菜とされています。
一方、果物は一般的な呼び名であり、農林水産省では「果樹」として取り扱われています。
これらの基準からすると、いちごは草本性であり、1年以内に収穫ができるので野菜となります。
ただ、いちごはスーパーでは野菜売り場ではなく果物売り場に並んでいて、消費者はデザートとして食べるので果物とする人も多いですよね。
いちごは果物として扱われることから、「果実的野菜」とも言われています。
果実的野菜とは?
分類としては野菜でも、果物として食べられているものは「果実的野菜」と呼ばれています。
果実的野菜は、いちご以外にもいろいろとあります。
例えば、バナナは一見木になっているように見えますが、その部分は「仮茎」と呼ばれ、柔らかい葉が重なり合っているのです。
木になっていないので果物ではなく野菜になるのですね。
いちごの実はどこ?
いちごの実はどこかと聞かれたら「赤い部分」と答えてしまいませんか?
この赤い部分は、花のつけ根部分が発達した花托(かたく)が膨らんだもので、偽果(ぎか)と言います。
表面についている粒々は、痩果(そうか)と言って、これがいちごの果実になります。
粒々の中に種が入っているんですよ。
いちごの栄養成分
いちごはビタミンCが多く含まれています。
その他にもカリウムや葉酸、食物繊維などを含んでいます。
いちごの栄養成分
(可食部100gあたり)
エネルギー | 34kcal |
水分 | 90g |
ビタミンC | 62mg |
カリウム | 170mg |
食物繊維 | 1.4g |
葉酸 | 90μg |
ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、生で何個も食べられるいちごは効率よく摂取できます。
風邪予防や疲労回復、お肌への美容効果に効果があります。
また、ポリフェノールの一種であるアントシアニンも含まれているので、眼精疲労を予防するのにもいいですね。
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新鮮で食べ頃のいちごの見分け方
せっかくなら、新鮮ないちごや食べ頃のいちごを選びたいですよね。
いちごの見分け方にはポイントがありますよ。
①ヘタを見る
新鮮さを見分けるにはヘタの状態を見ます。
ヘタが緑色でピンとして反り返っているものが新鮮な証拠です。
逆にヘタが下を向いているものは収穫から日にちが経っている可能性があります。
②ハリとツヤを見る
鮮度のよいものは果皮にハリとツヤがあります。
しんなりとしていてハリがないものは鮮度が低下しているので注意しましょう。
③色を見る
ヘタの近くまで全体が赤くなっているいちごは完熟しています。
色づきが悪いものは甘くなかったり酸味が強かったりするので、全体が濃い赤色でツヤがあるものを選びましょう。
ただし、熟しても色が濃くならない品種もあります。
次につぶつぶも見ます。つぶつぶが赤くなっていると完熟している証拠です。
④先端を見る
いちごの先端が緑色や白っぽいものは生理障害で起きたものです。
いちごは先端が一番甘くておいしいのに、その部分の味が落ちてしまっています。
いちごのおいしい食べ方
いちごは水で洗うとと表面が柔らかくなって傷みやすくなりますので、食べる直前に洗うようにしましょう。
また、ヘタをとって水洗いすると、断面から栄養分や甘みが流れ出てしまい味も落ちてしまいます。
いちごは先端が下を向いて育つため、先端の方に糖が多く含まれていて甘さが感じられます。
ですので、ヘタの方から食べていくと甘さが最後まで残るのでおいしく食べることができます。
まとめ
いちごは果物ではなく野菜に分類されるとは知りませんでした。
果実的野菜のスイカやメロンが野菜であることは割と知られていますが、バナナやパイナップルも野菜だよ、と子ともに教えたらびっくりされそうです。
分類上は野菜でも果物として食べているフルーツは旬の時季においしく食べたいですね。