赤ちゃんに与えるおやつは、栄養面はもちろん、安全性や食べやすさも非常に重要です。
なかでも「カステラ」は、しっとりとした食感と優しい甘さで大人から子どもまで人気の高いお菓子。
しかし、赤ちゃんにとっては「いつから与えてよいのか」「与える際の注意点は何か」といった疑問を持つ保護者の方も多いはずです。
本記事では、赤ちゃんにカステラを安全に与えるための目安やリスク、おすすめのブランド、さらに手作りレシピまでを解説します。
赤ちゃんのおやつタイムをより安心で楽しいものにするために、ぜひ参考にしてください。
カステラは何歳から?赤ちゃんのおやつガイド

カステラを食べられる年齢は?
カステラはそのしっとりとした食感とやさしい甘みで、幅広い年齢層に愛されている和洋折衷のお菓子です。
大人のティータイムにはもちろん、子どものおやつとしても定番の一つですが、赤ちゃんに与える際には少し注意が必要です。
一般的には、カステラを赤ちゃんに与えるのは離乳食が完了し、固形物をしっかりと噛んで飲み込めるようになる1歳頃からが適しているとされています。
生後12〜18か月は個人差が大きいため、月齢よりも「食べる力」が重要な目安になります。
カステラの安全な食べ方
赤ちゃんにカステラを与える際の最大のポイントは、その食べやすさにあります。
カステラはふんわりしている一方で、乾燥しているため口の中の水分を奪いやすく、喉に詰まりやすい食材です。
与える前には、指先で小さくちぎってから、赤ちゃんが無理なく口の中で溶かせるサイズにする必要があります。
また、喉に詰まるのを防ぐため、必ず水や麦茶などの水分と一緒に与えることを忘れないようにしましょう。
離乳食としてのカステラ
離乳食後期〜完了期には、徐々にいろいろな食品を試していく時期ですが、その中でも「おやつ」は栄養補助と楽しみの両方の役割を担います。
カステラはそのままでは甘みや添加物が多く含まれている場合もあるため、離乳食の一環として取り入れるなら、手作りやベビーフードメーカーの乳児用カステラがおすすめです。
甘さを控えたものや、余計な添加物が含まれていない商品を選ぶことで、安心して与えることができます。
カステラと赤ちゃんの健康リスク

乳児ボツリヌス症の危険性
赤ちゃんの健康を守る上で特に注意すべきなのが、「乳児ボツリヌス症」です。
これは1歳未満の乳児に蜂蜜を含む食品を与えた際に起こる、まれではありますが非常に重篤な病気です。
カステラの中には、風味付けとして蜂蜜を使用しているものもあり、パッケージにはっきりと記載されていない場合もあります。
1歳未満の赤ちゃんにカステラを与える際は、必ず原材料表を確認し、蜂蜜の有無をチェックしましょう。
はちみつ使用時の注意点
蜂蜜は天然の甘味料であり、美味しさやコクを引き立てるために用いられることがありますが、乳児にとっては危険な食材となります。
1歳を過ぎてからであれば基本的には大丈夫ですが、体調によっては敏感に反応する場合もあります。
特に初めて蜂蜜入りのカステラを与える際は、ごく少量から試し、食後の様子を数時間は観察するようにしてください。
虫歯のリスクとカステラの糖分
カステラには砂糖が多く含まれており、甘い風味が魅力のひとつですが、赤ちゃんの歯にとっては虫歯の原因になりやすい食材でもあります。
特に歯が生え始めたばかりの時期は、虫歯菌が定着しやすいため注意が必要です。
カステラを食べた後は、必ず口の中を清潔に保つことが大切で、歯磨きが難しい場合でも、お水やお茶で口をゆすぐ習慣をつけてあげましょう。
赤ちゃんがカステラを食べる際のポイント

初めてのカステラ、いつから与える?
カステラデビューのタイミングとして理想的なのは、赤ちゃんが1歳を過ぎ、ある程度の固形物を自力で噛んで飲み込めるようになった時期です。
お誕生日や記念日など、特別な日に少量からスタートするのもおすすめです。
初めて与える際は、いきなり1切れなどではなく、ごく小さなひとかけらから始めて、喉の通りや咀嚼の様子を丁寧に観察しましょう。
少量から始める理由
赤ちゃんの胃腸はまだ未熟で、急に新しい食材をたくさん摂取すると、消化不良を起こしたり、お腹を壊したりする可能性があります。
また、卵や小麦などカステラに含まれる主要な食材にアレルギー反応を起こす可能性もゼロではありません。
そのため、最初は耳かき一杯分、あるいは米粒大から始めて、1日様子を見て問題がなければ徐々に量を増やしていきましょう。
食べる際のサイズと食感の注意
カステラの特性として、見た目以上に水分が少なく、口の中でボソボソと崩れることがあります。
これは赤ちゃんにとっては誤嚥のリスクにもつながるため、
・適切な大きさに刻む
・水分と一緒に与える
・少し蒸してしっとりさせる
といった工夫が効果的です。
おやつだからといって油断せず、しっかりと見守りながら食べさせましょう。
おすすめのカステラブランドランキング

文明堂のカステラは赤ちゃん向け?
文明堂は創業100年以上の老舗で、その品質と安心感から多くの家庭に選ばれています。
はちみつを使っていない商品もラインナップされているため、赤ちゃんにも比較的安全に与えられます。
また、甘さも控えめでしっとりしているため、赤ちゃんが飲み込みやすい点も魅力です。
ただし、すべての商品が蜂蜜不使用というわけではないため、購入時には必ず原材料表示を確認しましょう。
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福砂屋のカステラとその特徴
長崎カステラの代名詞ともいえる福砂屋のカステラは、厳選された材料と伝統の製法で作られており、味も食感も一級品です。
ただし、底に敷かれたザラメが赤ちゃんには硬すぎるため、与える際には必ずザラメ部分を取り除き、中央の柔らかい部分だけを小さく切って与えるようにしてください。
特別な日にふさわしい贅沢なおやつとしておすすめです。
☆福砂屋 キューブカステラ【楽天市場】

屋台のベビーカステラは安全?
お祭りやイベントでよく見かけるベビーカステラは、小さくて食べやすそうに見えますが、実は注意が必要です。
屋台で販売されるものには、保存性を高めるための添加物や、強い甘味料が使われていることも多く、赤ちゃんには不向きな場合があります。
どうしても与えたい場合は、必ず火の通りや素材を確認し、少量から慎重に与えるようにしましょう。
カステラレシピの紹介

1歳向けカステラレシピ
【材料】
・小麦粉(薄力粉) 100g
・卵 2個
・牛乳 50ml
・砂糖(控えめ) 20g
【作り方】
1.ボウルに卵と砂糖を入れて、白っぽくなるまでよく泡立てます。
2.牛乳を加えてさらに混ぜ、小麦粉をふるい入れてさっくりと混ぜ合わせます。
3.型に流し入れ、オーブンで160度に予熱し、20〜25分ほど焼きます。
このレシピはシンプルで、甘さを控えめにしているため、赤ちゃんにも優しい味わいとなっています。
好みに合わせて野菜ピューレなどを混ぜてもOKです。
栄養価を考えたカステラの作り方
カステラにかぼちゃや人参などの野菜ピューレを加えることで、栄養価をぐんとアップさせることができます。
色味も鮮やかになり、赤ちゃんの食欲をそそる見た目になります。
特にかぼちゃは甘みもあり、カステラとの相性も抜群。
ビタミン類や食物繊維をプラスすることで、おやつ以上の価値を持たせることができます。
アレルギー対策を含んだレシピ
卵や小麦、乳製品にアレルギーを持つ赤ちゃんのためには、米粉や豆乳、卵不使用のレシピがおすすめです。
最近ではアレルギー対応の製菓材料も多く市販されており、家庭でも手軽に安全なおやつ作りが可能になっています。
アレルギーを持つお子さんでも安心して楽しめる、オリジナルカステラをぜひ手作りしてみましょう。
まとめ
カステラは赤ちゃんのおやつとしても活用できる魅力的な食品ですが、与えるタイミングや量、選ぶ種類には十分な注意が必要です。
基本的には1歳を過ぎてから、少量ずつ、喉に詰まりにくい形で与えることが大切です。
市販の商品だけでなく、家庭で手作りすることで甘さや材料をコントロールでき、より安心して赤ちゃんに提供することができますね。
赤ちゃんとの楽しいおやつ時間が、心と体の健やかな成長につながるよう、カステラを上手に取り入れていきましょう。